便利な大工道具 5選
日頃DIYの木工作業でお世話になっている工具のうち、それほど一般的ではないけれど、
これがないと困るという便利工具を、日本独自の大工道具を中心に5点紹介します。
正確な直角測定具。明治期に西洋から工具技術を
学んだ際の呼び名。『スクエア』が語源といわれる。
1.これを使いだして、正確な木材部品の切り出しが出来るようになった。もう手放せない道具。
2.これは『完全スコヤ』と呼ばれる種類。目盛は無い。短い辺が土台となり長い辺の金属板を食い込ませて
あるような作り。この段差があること、土台内面が定盤(じょうばん)のような役割をすることが特徴。
3.原材の基準面を決め(この画像だと上側面)、そこに密着させると正確な垂直線が常に引ける。
『ちょくじゃく』と読む。直線定規。ステンレス製が多い。
ここでは特に、15cmのストッパー付き直尺の用途を説明。
1.上が1mのステンレス製直尺。下が15cmの直尺で真鍮製のストッパーが付いているモノ。
木工ではケガキをしたりベニヤ板やアクリル板をカッターで切ったりするので、プラスチック定規は不向き。
2.ストッパー付直尺は、フォスナービットの深さを確かめる(深さをそろえたい)時に、必需品になっている。
⇒ 『フォスナービットは”できる子”』
3.原材の端から、あるmm幅で目盛ることを複数回繰り返したい時、ストッパーで合わせておくと便利。
通常は『かねじゃく』と読む。指金・指矩(さしがね)とも。
聖徳太子が伝えたという逸話があるほど古くからの工具。
1.スコヤと同様、垂直線を引ける。曲尺が斜めになるので、外側が浮き気味になりスコヤよりは引き難い。
2.直角部の二辺を同じ長さにすれば、上の●の角度は45度となり、45度の線引きが出来る。
3.通常のm法の目盛(表目)の他に√2倍の目盛(角目)と円周率倍の目盛(丸目)が裏面にある。
上のように直径を計ると、丸目で円周の長さ、角目で内接する正方形の一辺の長さが判る。
ゲンノウ(ハンマー)で叩いて使う『叩きノミ』の中でも
最も一般的なノミ。ホゾ穴堀りや継ぎ手の加工に最適。
1.追入れノミは、幅の違う種類を3本程度そろえておくと便利。
ヨナデンが持っているのは、10mmの大小2本と15mm(5分ノミ)、30mmの4本。
2.上のような継ぎ手や透かし彫りに、幅を変えながら、また彫刻刀も使いながら仕上げていく。
⇒ 『中世風の書見台を作る』
3.このような曲線の掘りぬきも、ケガキ線の内側のある範囲まではノミの作業。
⇒ 『雲形文様がなんか好き』
『端金』とも表記される。日本独特の締め具(クランプ)。
長モノの作品の接着・固定に威力を発揮する。
1.かなり大き目のクランプ(右側)でも10cm幅程度しか固定できないのに対し、ハタ金は50cm幅程度は
普通に対応(ハタ金の種類による)。ただし、留める部分が狭く、力が偏りがちなので、工夫が必要。
2.左にスコヤとペンを置いているので、大体の大きさがわかる。ハタ金はできるだけ複数本使用して、
全体を均一に締めるようにする。またクランプと同様、跡が残るので、あて木を必ず挟む。
3.締める手順としては、まずAを固定し、Bで締めて調整する。
以上、最後まで読んでくださってありがとうございました。
『フォスナービットは”できる子”』 (目からウロコのフォスナービットの使い方)
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