スリット家具は七難隠す
DIYで雑貨や家具的なモノを作るうえで、注意している事のひとつに、
『DIY家具のフロント部分を広い一枚板にしない』というコツがあります。
トビラ的なモノであれ、パネル的なモノであれ、広い平面は部屋で目立ちます。
特に、ヒトの目は無地の平面のムラとか凹凸とかを目ざとく見つけるクセがあり、
その視線に耐えれるクォリティを平面に持たせるには、下地を超平滑にするとか、
塗装のムラをほとんど無くすとか、かなりハードルが高いのです。
うまく仕上がっても、DIYでは、なにかノッペリした視野を塞ぐ感じの平面になったりします。
この問題の解決法は、市販の金属装飾を付けるとか、シャビー系に加工する方法もあります。
でも、自宅インテリアの性格からシンプルモダン系にしたいので、これは無理です。
そこで、ヨナデン製DIYでは、平面を一枚板で覆うかわりにスリットをよく採用しています。
また、どうしても平面が必要な場合は、市販の化粧白パネルをDIY部分に組込んでいます。
スリット構造では、一つ一つのパーツはホームセンターの規格化された線材を使えます。
線材を、スペーサー(間隔を等しくする目的で切り出す、同じ厚みの木片)で挟みながら、
正確に平行に組み立てると、工業製品的なクォリティの高い平面に仕上がります。
スリット構造の長所は、①家具が非常に軽く仕上がる。見た目もスッキリ軽々している。
②一つ一つの線材の下地や塗装レベルはそれほど高くなくてよい。③半透明感があり、
内側のモノを効果的に隠しながら閉塞感が少なく、間仕切りのスクリーン家具に最適。
等があげられます。
逆にスリット構造の短所としては、①強度的に一枚板より弱い。②掃除に少し手間が
かかる(ホコリ取り起毛ブラシを使えばそれほど手間ではない)。等があげられます。
では、スリット家具の事例を3例ご紹介します。
【仕事場のPC机のスペース間仕切り家具】
リビングと仕事場を区切るためのスクリーンで、PC作業に集中できるとともに
外からPC器具の配線や作業机を隠す役割もしている。壁の延長に見えるよう
デザインした。ドアのように開け閉めができ、掃除もしやすい。
【寝室のサイドボード】
側面のR部分は、薄板を曲げて曲面を出そうとするとプロの職人技が必要。
スリット構造にすると、DIYでも、ある程度のクォリティが出せる。
天板・中天板・底板は、市販の化粧パネルを加工して組み入れた。
【寝室のクロゼット】
大きな姿見のミラー角度の関係で、こういう変則的な3角柱(正確には4角柱)
のクロゼットを作製。中にスキューバダイビングの用具を吊るしているので、
通気性のあるほうが好都合。
こんな感じで、スリットはいろんなモノを都合よく隠してくれますが、
一番うまく隠してくれたのは、ヨナデンの未熟な木工技術かも(^д^;)
以上、最後まで読んでくださってありがとうございました。
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