もうDIYでいいよ。

実感比較!浄水器と蒸留水器

 

 

 

飲用水を、5年半ほど愛用してきたブリタから、蒸留水に変更して半年になります。

 

別にブリタに不満があったわけではなく、また蒸留水に特別な思い入れがあったわけでもないのですが、

3月末に自宅の水道水の元である浄水場からヨウ素131・セシウム137が検出されたことがきっかけで、

安全な飲料水についての自衛手段を探して、この蒸留水器を見つけて以来、しばらく飲み続けてきました。

 

半年の使用経験ということで、そろそろレビューしてもいいかなと思い、ブリタと比較してみることにします。

 

【基本仕様の比較】

タイトル画像右の蒸留水器は、台湾のMEGAHOME社(美家好企業有限公司)製の『水瓶座の雫』シリーズ

のMH-943TWS-PP bottle(W) という機種で、このシリーズでは、一番安い機種になります。

といっても、モーター・冷却管・ステンレスタンク等の中の仕様は、どの機種も同じで、外観がステンレスかどうか、

付属の蒸留水を溜める容器がガラスかポリプロピレンかという違いだけで、ヨナデン的にはこの白い外観の組み

合わせが最もデザイン的にシンプルで気に入っています。

 本体はかなり大きく、蒸留水器だけで、幅235mm 高さ360mm 3.4kg あります。

 

タイトル画像と違うのは、ヨナデンがカスタマイズしたからで、それについては次回、解説します。

 

蒸留の仕組みは、水道水を沸騰させ水蒸気にしてから、特殊なステンレスの冷却管に通し、再度水に戻して、

外部の容器に溜めるというもので、この過程で、水より沸点の高い不純物は取り除かれ(本体タンクに残り)、

水だけが極めて高い純度で生成されます。

 

 

タイトル画像左のポット型浄水器は、BRITA(ブリタ)で、説明の必要がないほど有名ですが、重力による“ろ過”

方式で、カートリッジに含まれるイオン交換樹脂・活性炭が、塩素、総トリハロメタン、鉛などを取り除きます。

今回比較するのは、タイトル画像にあるクラシック・カートリッジタイプの『フィヨルド』ですが、現在ブリタ社では、

カートリッジを新型のMAXTRA(マクストラ)に移行中であり、クラシック・『フィヨルド』は既に販売されておらず、

それに相当する現行商品は、下の『マレーラ Cool』が近いようです。

 

 

では、本体価格やランニングコストなどを比べてみましょう。

 

 

 

【水の味や使い勝手についての比較】

次に、日常に使う中で、味覚や料理など感覚的な部分について。 

 

 

 

【放射性物質の除去について】

当然のことながら、家庭用浄水器・蒸留水器とも、放射性物質の除去は目的としていませんので、メーカー各社は、

これについては一切データを出していません。

ただ、どの程度、効果があるかを推測する資料は別のところから多少出ていますので、それについて書いておきます。

 

まず、ブリタを含む家庭用ポット型浄水器でのヨウ素131・セシウム137の除去効果について、今年の4月28日に、

日本放射線安全管理学会の放射性ヨウ素安全対策アドホック委員会水分析班が中間報告(PDF)を出しています。

 

ここでの実験に使われた市販の家庭用ポット型浄水器とは、LAICA(イタリア) CAPRI・東レ トレビーノPT302・

ブリタ(ドイツ) Navelia・三菱レイヨン クリンスイCP002・パナソニック TK-CP11 です。

これによると、ブリタは、雨水中のヨウ素131の除去率で79%・83%という数値を出しています(上記報告書:表7)

 セシウム137の除去については、ブリタはテストされなかった様子ですが、同じ、活性炭+イオン交換樹脂ろ過材

を使っている他の浄水器が80%以上の除去率(同報告書:表8)をマークしており、ブリタも同様の効果を期待でき

そうです。日本放射線安全管理学会は、これは汚染水道水を使った実験ではないこと、雨水中にはこの浄水器に

よっても除去できない残留成分が存在すること、浄水器の浄化可能水量が確認されていない等の問題を指摘しつつ

『日常の器具により、簡単な処理ができることは、水の買い占めなどに走ることなく、落ち着いた対処ができることに

なると期待できます』としています。

 

次にメガホームMH-943TWSのような蒸留水器についてのヨウ素131・セシウム137の除去効果ですが、

これについては残念ながら数値的なデータは見つけられませんでした。ただ、ヨナデンは、個人的に、蒸留水器は

かなり除去効果を期待できるのではないかと考えています。その傍証となるのが、東大病院放射線治療チームの

3月24日のツイートです。ここで、ヨウ素131の煮沸による濃縮が測定されています。これは煮沸程度の温度で

あれば、ヨウ素131は蒸発することなく残留していくということを示しており、ヨウ素の沸点(184.25 ℃)を考えると

当然考えられることです(ちなみにセシウムの沸点は641℃)。逆に言えば蒸発した水蒸気にはヨウ素131は含まれ

ないということで、これを滴下した蒸留水にはヨウ素131の除去効果が期待できるというわけです。

現に原子力発電施設で放射性廃棄物から放射性物質を除去する手段として蒸留方式が効果的に使われています。

九州電力の環境放射線モニタQ&Aによると、

Q:発電所で発生する液体廃棄物はどうやって処理しているのですか?

A:(前略)液体廃棄物処理系のタンクに一時的に貯蔵し、蒸発器で蒸発させて蒸留水と放射性物質を含む濃縮廃液

  に分離します。蒸留水は安全性を確認しながら放水口から放出します。

とあります。 

 

 

【今回の比較まとめ】

以上、長々と書いてきましたが、水の美味しさやコストパフォーマンスを考えるとブリタ、より安全で量がある程度確保

できる水の生成を考えるとメガホームMH-943TWS、にそれぞれ長所があるということでしょうか。

ヨウ素131・セシウム137の除去効果については、どちらもある程度は期待できそうです。

ヨナデンはどうするかというと、もう少しメガホームMH-943TWSの蒸留水の使用を続けてみたいと思います(^ω^*)

蒸留水の日常飲用が健康に何か影響をおよぼすかについて、長期的にモニターする興味もあります。

また、蒸留水器は停電時に使えないというネックもあるので、ブリタと長所と短所を補い合えばいいと考えています。

 
 
 

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