エコカラットの壁面
ヨナデン家の洗面所・トイレ・浴室は繋がっていて、一つの長い部屋のように見える間取りになっています。
こじんまりした住居なのに、不思議に奥行きのあるサニタリーで、その意外な感じが気に入っています。
新築で入居する際、追加工事をして、そのサニタリーの壁面を、INAXの『エコカラット』という、湿度の調整や
ニオイ吸着性能に優れた、素焼きの陶板のようなパネルで覆いました。
エコカラットに関心を持つ方がいらっしゃって、たまに『使い勝手はどうですか?』と聞かれることがあるので、
今回ちょっとレポートしてみたいと思います(使用9年。昨年パネルを張替。DIYでなく業者工事)。
なお、INAX(イナックス)は、トイレ陶器などでグッドデザイン賞の常連であった有名なメーカーでしたが、
現在、他社と経営統合して、株式会社LIXIL(リクシル)となっており、INAXの名称は商品ブランドとして
LIXILの商品展開の中に残されています。これについては最後に触れたいと思います。
エコカラットの壁面の表情です。凹凸を自由に出せる素材なので、石の割肌や土壁の質感など、
色々な種類から選べますが、正直かなり迷います。結局、リブストーンというタイプにしました。
トイレはINAXではなく、TOTOのタンクが見えないタイプ(レストパル)にしました。
この、トイレがあること+浴室の湿気が、壁面をエコカラットにした大きな理由でした。
そして、エコカラットにして正解だったと思います。夏のひどい湿気の最中、この部屋
に入ると、ジトジト感がないことに驚きます。浴室のドアを開けたとき、一瞬壁面の鏡が
曇りますが、直ぐに湿気が消えうせます。トイレのニオイも感じたことはありません。
壁面を石肌、床材を緑大理石にして、ピラミッドの玄室のような雰囲気をねらったのですが、
手間をかけた割には、ちょっと中途半端になりました(^_^;)
まあ、トイレも浴室もリラックスに大切な場所なので、手間をかけたこと自体は良かったです。
これがエコカラットのパネル一枚です。施工時にいただいた見本で、303mm×303mm
の正方形です。下の画像のように同じリブストーンのタイプでも色違いがあります。
詳しくは、エコカラットのサイト をご覧ください。
ちなみに、下の画像で手にしているのがホワイト、実際に施工したのはグレーです。
素焼きの陶板状の材質なので、モロいように見えますが(確かにパネルを上から落とし
たりすると割れます)、壁面に貼り付けると意外に丈夫で、東日本大地震では震度5強に
遭遇しましたが、少なくとくとも自宅サニタリーでは一枚の割れも欠けもありませんでした。
また、凹凸があるのでホコリが溜まることを心配しましたが、無機質で静電気を帯びない
ため、ホコリで黒ずんだりせず、白いタイプでも問題ありませんでした。
さて、最初に書いたとおり、2011年4月に、トステム、INAX、新日軽、サンウェーブ工業、
東洋エクステリアが統合し、株式会社LIXILとなりました(存続会社はトステム)。
この統合により、売上高1兆円以上、社員約6万人を抱える、建材・住宅設備機器業界
最大規模の企業が誕生したことになります。
旧5社は、それぞれ名のある会社でしたが、なかでもヨナデン的にもっとも愛着のあるのが、
INAXです。
愛知県常滑の『伊奈製陶』を前身とするINAXは、すぐれたデザインの衛生陶器で有名です。
2001年にトステムと経営統合し、INAXトステムホールディングス(2004年、住生活グループ
に社名変更)の傘下にありましたが、株式会社INAXとして存続していました。
今回、住生活グループの再編により、INAXの名称は商品ブランドとして残ることになります。
INAXは、INAXギャラリーを中心とした文化事業にも熱心で、銀座のINAXギャラリーに
ヨナデンはよく通いました。INAX出版のブックレットもユニークで、下の画像のように、今も
大切にしています。こういう企業文化は、LIXILにも受け継がれていって欲しいものです。
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