海外DIY系情報8月2014
ニューヨークのデザイナーが中心になり設立したインテリア・デザイン系サイト、『 インハビタ(inhabitat)』 から、
最新のインテリア・デザイン・DIY系情報をご紹介します。
以下の内容は、intabita 記事の翻訳の他、元ソースなどをヨナデンが巡回して集めました。
コードを鉛筆の描線に見立てたアイデアが秀逸な室内ランプ
Luminous 6-Foot HB Lamp Rewrites the Humble Pencil
(intabitat/INTERIORS/by Taz Loomans/2014-08-14記事←link)
intabita 8月14日の記事で、この記事の元ソースから引用します。
この室内ランプがあれば、部屋の一角のコーディネイトを、電源コードの取り回しひとつで、かなり楽しく
演出できるというスグレモノ。
長さ、約1.8m(6フィート)の巨大な鉛筆型の照明器具で、端の消しゴムの部分がランプです。
床に接する鉛筆の芯先から黒い電源コードが10m伸びていて、それがまるで描線のように見える工夫が
されています。画像から察すると、自立タイプではなく、壁に立て掛けるように固定するようです。
この照明器具、『HB ランプ』 を作ったのは、ロンドンを拠点に活躍するデザイナーズ・ユニット、『マイケル・
この新進デザイナーについては、Web上の情報が極端に少なく、詳細は今のところ不明です。
数少ない情報によると、このHB ランプが彼等のデビュー商品であること、夫婦のユニットであるらしいこと、
ロンドン出身の『夫』のマイケルと、シドニー出身の『妻』のジョージにより構成されていることが判っています。
妻の名前がジョージというのはある種のユーモアである可能性があり、ヨナデンが思うに、元 Wham! の
ボーカルで、ゲイであることをカミングアウトしたジョージ・マイケル(George Michael)と、イギリスを代表する
現代アーティストで男性二人組のユニット、ギルバート・アンド・ジョージ(Gilbert and George)を意識した
ブランド名であろうと考えられます。あるいは、ただ単純に男性二人組のユニットかもしれません。
照明器具の梱包も マイケル・アンド・ジョージ によるもので、上画像のように文房具のパッケージのような
デザインがなされています。HB ランプは、彼等のサイトのショップで販売されています。
価格は、988英ポンド(1英ポンド172円換算で、約17万円。2014年8月25日現在)。
ゴミ収集用コンテナを小さなガーデン・プールに変身させる
6 Amazing Repurposed Swimming Pools to Dip Into This Summer
(inhabitat/FEATURED/ by Bridgette Meinhold/2014-08-01記事←link)
6つのガーデン・プールの事例のう記事のひとつで、元は2012年のintabita 記事、『Dumpster Transformed
Into a Trashtastic Portable Mini Pool/Inhabitat/ART/by Diane Pham/02/17/2012』の引用です。
ここでは、元ソースである現代彫刻家のルイザ・ドーソン(Louisa Dawson)のサイトからご紹介します。
Louisa Dawson
Temporary Displacement
2004 220cm x 160cm x 130cm
Rubbish sikp, swimming pool ladder, tiles, water
ルイザ・ドーソン は、普段は気にかけることのない街の公共物であるパーキングメーターやベンチ、
ゴミ収集コンテナなどを素材にオブジェを作り上げる彫刻家です。
ここでいうゴミ収集コンテナ(Rubbish sikp)というのは、日本では馴染みがありませんが、欧米では
専用トレーラーでゴミを回収するシステムに使われる大きなスチール容器としてポピュラーです。
フタが付いているタイプもあるのですが、普通、下の画像のようにゴミが露出していたり、近くにゴミが
散乱してるイメージがあって、決して見栄えの良いものではありません。
ルイザ・ドーソン は、こういうネガティブなイメージの公共産業物から、その『意味』を剥奪して、
まったく見慣れないオブジェとして『異化』することで、こういう形状の公共産業物を生みだす現代
社会そのものを、我々に提示しようとしているように思えます。
彼女は、使い古されたコンテナの表面を磨いて汚れやニオイを消し、内側に水色のタイルを張り詰め、
ピカピカのステンレスのプール・ラダーを取り付け、中を清潔な水で満たしました。
外側のコンテナの剥き出しのスチール面が、かえって深い味わいを醸し出しています。
こういう芸術家の『異化』の手法は、廃品を活かそうとするDIYにとっても参考になるような気がします。
サイゴン・ソーシャライト:仏塔彫刻の職人の技 + 社会的事業家の志
Saigon Socialite Applies the Ancient Art of Pagoda Carving to Shoes
(Inhabitat -FASHION/ecouterre/by Jasmin Malik Chua/2014-08-19記事←link)
ベトナムの仏塔(パゴダ)作りのカービング技術を活かしたユニークで魅力的な厚底サンダルの話題を
上記記事の複数の元ソースからご紹介します。
ベトナムで生まれカリフォルニア育ちのラン・ヴィ・グエン(Lan Vy Nguyen)が創業したデザイン・ハウス、
ファッション・フォー・フリーダム(Fashion 4 Freedom)は、グエンの祖国であるベトナムの貧困・労働環境
問題・伝統工芸の保護と育成問題などの解決に向けて積極的な社会的取り組みを行っている企業体です。
その取り組みのひとつが、Fashion 4 Freedom のウェアラブル・アート・ブランド、サイゴン・ソーシャライト
(Saigon Socialite)のユニークなサンダルです。
古代インドシナ王朝のパゴダ彫刻の技術を受け継ぐベトナムの職人村は、現在、衰退の途上にあり、伝統を
維持するための持続可能な経済モデルが確立しているとはいいがたいと彼女は考えています。
そして、ひとつのソリューションとして『古代の職人技にモダンな工夫を浸透させることによって(By instilling
modern ingenuity within ancient craftsmanship)』、伝統工芸産業とモダン・ファッションが共に栄える
道を探ろうとしています。(Saigon Socialite サイトの解説より)
最後に、グエンの言葉を記して、この記事を終わりたいと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
私は自分がいつか死ぬことを受けいれています。
いつの日にか、我々はこの世界から消え去るでしょう。
でも、我々が消え去った後に文化が何ひとつ残らないとしたら、
はたして我々は存在したと言えるでしょうか?
I accept my mortality.
We will one day dissolve, but if we dissolve and
there is nothing left of the culture, what are we?
(Saigon Socialite Shoes/COOL HUNTING/13 August 2014)
『海外DIY系情報6月2014』 (海外のDIY系情報、定期報告2014年6月分)
『海外DIY系情報4月2014』 (海外のDIY系情報、定期報告2014年4月分)
『海外DIY系情報3月2014』 (海外のDIY系情報、定期報告2014年3月分)
『海外DIY系情報1月2014』 (海外のDIY系情報、定期報告2014年1月分)
『ロウズのDIYコンテンツ』 (米・大手ホームセンター『ロウズ』の充実したDIY情報)
『アメリカDIY記事拝見』 (アメリカで人気のDIY事例シェア・Q&Aサイトを紹介)
『DIY女子、駆けぬける。』 (日本のDIY企業ダイナシティコーポレーションを紹介)
『SMALL COOL 2013』 (アメリカDIYサイトで人気の小住宅インテリア・コンテスト)
『DIYサイト instructables』 (アメリカのDIYサイトから評価の高いステキ小物を紹介)