海外DIY系情報3月2014
昨年の記事『アメリカDIY記事拝見』 で紹介した、DIY系ノウハウの投稿サイト『hometalk』 がリニューアルされ、シンプルな
デザインに一新されました。
『住まいとガーデニングの情報ハブに参加しよう(join the home & garden knowledge hub)』 、というキャッチフレーズで、
現在も良質な投稿が集まっているようです。
日本では、このようなDIY系のポータルサイトが今までなかったのですが、今年になって、ハブ的な役割をするDIY系サイトを
立ち上げようとする動きが、関係企業で目立ち始めている気がします‥。この動きも、まとまり次第ご紹介したいと思います。
さて、今回は、この『hometalk』の2月~3月の投稿記事を中心に、話題を2つお送りします。
その1.レンガにユニークな彩色をしてブックエンドにする
記事『Painted Brick “Books”』からの話題
(hometalk/DIY Home crafts/2014/02/12記事←link)
この記事は、2月の投稿でした。関連した別の作例と合わせて、話題にします。
投稿者 Renee さんの説明によると、古い本の写真を見ながら、アクリル絵の具とステンシルなどを使って描いたのだとか。
下が使用した画材。右のステンシルでは文字よりもパターンの方が、背表紙の雰囲気作りに効果的に使われています。
レンガは、その重さと大きさがブックエンドにちょうど良いのですが、外観と手触りが良くないし、本を傷つける可能性もあって
リビングの本棚に置くのは避けてしまいます。でも、着色することで、その難点を克服できるかもしれません。
hometalk の記事『Painted Brick “Books”』の紹介は以上で、ここから関連した話題を進めます。
実は、レンガを本に見立てるアイデアについては、すでに有名なものがあります。
DIYではなくアートの分野の話ですが、『Light Reading Melbourne』 のコレクションが、2012年頃から話題になっています。
メルボルン在住のデザイナー・アーティスト、Daryl Fitzgerald(ダリル·フィッツジェラルド)は、レンガにリアルなハードカバー風
の彩色を施す作家です。これらの作品は受注生産で販売もされていて、この事業のブランド名というかアーティスト・ショップ名
が、Light Reading Melbourne (ライト・リーディング・メルボルン)という名称のようです。
上の Renee さんのDIY作品と比較することは、フェアではありませんが、ディティールの作りこみにアートとしての差を感じます。
( 上画像は、『brick books (8 pictures)』 より。また、『FEATURED DESIGNER: LIGHT READING』 にも複数の画像がある)
レンガに彩色したブックエンドのDIYのその他の事例ですが、レンガを完全な 四角形にせず、ワザと欠けたモノを使って彩色した
渋めでお洒落な作品を2例紹介します。
下画像は、ブログ『AT HOME IN LOVE』の記事『Easy DIY: “Dipped” Brick Bookends』 の作例です。製作者でブロガーの
Aileen さんの説明では、ご実家の裏庭から拾ってきたレンガに、金色のスプレー、マスキングテープ、アクリル絵の具(たぶん
下の水色の部分)を使って、”cheap & easy ”に作成したとのこと。しかし、出来栄えはとてもお洒落かつ女性らしい繊細さ。
そして、同じ金色に塗るにしても、レンガの質と塗り方によっては、全く印象が異なります。
下の ブログ『The Little Zipper』の記事『Bricks of Gold』 の金塊のようなブックエンドをご覧ください。製作者でブロガーの
Ann Marie さんの説明では、 Krylon社の メタリック・スプレーをお使いになったようですが、見事な色ツヤで、ゴージャス感
と同時に、ケバケバしくない落ち着きも得られています。
その2.フレンチ・タイポグラフィの魅力
記事『French Typography Suitcase Table』からの話題
(hometalk/DIY Renovations & Projects/2014/03/19記事←link)
白地の家具のワンポイントに、フレンチ・タイポグラフィは、とても良く似合います。
ただ、具体的なモチーフを、どうやって素人のDIYerが手に入れるのか、ヨナデンは知りませんでした。
きっと、フレンチ・タイポグラフィのモチーフが集められた高価で専門的な資料集があるのだろう、と思っていたのですが、
PCを使って誰でも、無料で本格的なモチーフを入手できることを、この3月の最新投稿をキッカケにして知りました。
これは、素材はクラシックなトランクの形をした無地のテーブルなのですが、それを製作者でブロガーの Lindsay さんは
白に塗装して、テーブルトップをフレンチ・タイポグラフィで装飾しました。
このフレンチ・タイポグラフィが、もし無かったら、このDIYテーブルの魅力は半減してしまうことは明らかですが、制作過程
の秘密を、Lindsay さんは、彼女のブログ 『 my Creative days -bringing creativity to your day- 』の記事 で明かして
くれています。彼女は、モチーフをPCで透明なシートに印刷、OHP(オーバー・ヘッド・プロジェクター)で投影してトレース
したのです(下画像は、上記記事より)。
そして、フレンチ・タイポグラフィ・モチーフの源泉としてLindsay さんのお薦めが、下のサイト、『The Graphics Fairy』です。
ちょうど今(2014年3月20日現在)、サイトがディズニー映画『FROZEN(邦題:アナと雪の女王)』と広告タイアップしていて
ホームページが賑やかなことになっていますが、上の黒のタイトルバーの中に『French Typography』の見出しがあるのが
おわかりになると思います。①ここをクリックすると‥。
②下のような、様々なモチーフが選べるようになっています。気に入ったモノを見つけたらさらにクリックして‥。
③下画像(画面表示用)の数倍の大きさのPDF(アドビ社の業界標準フォーマット)ファイルがダウンロードできます。
さらに、上のトランクテーブルの例のように透過シートに印刷したり、アイロンで使う熱転写シートに印刷したりできる
ように、左右反転タイプのPDFファイルも用意されています。
この③で例示した フレンチ・タイポグラフィ・モチーフを実際に使った素晴らしい作品例があるのでご紹介します。
これも hometalk の投稿記事(作者は上の方と違います)、『French Made tin boxes』(2013/01/20←link) からです。
ブリキの丸カンを白で塗装してエイジング加工を施し、フタにフレンチ・タイポグラフィをあしらって優雅にまとめた作品です。
製作者の Diana さんのブログ『Dreams Factory』で、制作方法について説明がありますが、彼女のモチーフの定着方法は
日本では模型制作でよく使われている 『ウォーター・スライド・デカール(Water-slide-decal)』 による方法です(下画像)。
Diana さんも Graphics Fairy のモチーフをPCに取り込んで、よく利用されていますが、彼女の場合、組合わせのセンスと
貼付面積(ほとんどは白地)とモチーフの大きさのバランスが抜群で、独自のブランド感を演出しています。
以上、最後まで読んでくださってありがとうございました。
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