もうDIYでいいよ。

DIYでポストモダン風に

 

 

リビングのコマゴマしたモノを片付けたいんだけど、

小物入れ用には、安いプラスチック・ボックスしか手近に無くて、

一応は飾り棚にしているリビングボードにチョット置きたくない、ってこと、ありませんか。

  

 そんなときは、80年代のポストモダンの雑貨風にDIYで工作する、という手があります。

決してリビングの主役にはならないけど、端にあって、それなりにアクセントのある雑貨を

作ることができます。

 

 80年代風のポストモダンの雑貨って何?

という方のために、イメージできる画像を集めてみました。たぶん、『あっ、これかぁ』と、

ピンとくると思いますよ(画像の中には80年代ではない近年の作品もあります)。

 
①『Carlton Cabinet』 Ettore Sottsass / ②sofa in Memphis Milano collection
③toaster 『Girmi』 Michele De Lucchi / ④teble light  『Twenty seven』 Ettore Sottsass
⑤flower base 『Milrto』 Ettore Sottsass / ⑥cabinet in Memphis Milano collection
⑦ 『Mental clock』 Michael Graves / ⑧『Casablanca Cabinet』 Ettore Sottsass
⑨table clocks in Neos collection-Du Pasquier Sowden (design world/1988 より)

 

すなわち、モダニズムのシンプルで機能的な造形に対して、反旗を翻した小物たちなんですが、 

代表的な作家としては、アレッシィの商品デザインを手がけたエットーレ・ソットサスが有名です。

 

このポストモダンの雑貨デザインは、大まかに言うと次の特徴があります。

 

 80年代ポストモダン雑貨の特徴

 a. 機能的ではないが、チャーミングな装飾が加えられている。

 b. 立方体・円柱・円錐などの幾何学形の組み合わせが多い。

 c. 色づかいは大胆だが、渋めのアクセント色も取り入れて、
   全体としてエレガントに仕上げてある。

 d. 安価なプラスチックを使う一方、高品質の金属なども組み合わせる。
   ここが、全体的に安めのキッチュ・アイテムと違うところ。

 e. モダニズムが蔑視するフェイク柄(ヒョウ柄・大理石柄)も平気で使う。
   何かに見せかけるのではなくて、あえてチープで軽い感じをねらう。

 

と、まあ、こんな感じなんですが、この特徴がDIYのモノ作りには好都合なんです。

b.の幾何学形の木材なら、ホームセンターで安く手に入りますし、

d.のプラスチック使いも、市販の安い素材を使えるので便利です。

ただし、後で注意しますように、色使いは細心の注意が必要です!

ヘタをすると、小学校の夏休みの宿題工作みたいな残念な結果になりますので、ご用心。

 

 

 

 では、さっそく作業を始めます。今回は、できるだけ手間をかけず、BOXの脚だけ、木工で

作ることを念頭において、どんな脚にするかスケッチします。まあ、本体が黒だから、赤や黄、

オレンジが映えますよね。

 

簡単そうで使い回しがききそうな、赤い脚を作ることにして、厚めの合板を切り出し、下の図のように、

3つのパーツをサイコロのように組み合わせて接着し、パテで表面を整えます(一脚分)。

 

次に、塗装に入るわけですが、東急ハンズで『あか』と表示のある有名メーカーの塗料缶を買おうと

しているアナタ、ちょっと待ってください!その色では子供の積み木になっちゃいますよ(^д^;)

東急ハンズの塗料コーナーにいらっしゃるんなら、ちょっと振り返って、『ナチュラル・カラー』とか

『アース・カラー』とかの表示があるインテリア・ガーデニングなどの専門棚を探してみてください。

微妙なニュアンスの赤が見つかるはずです。

もちろん、調色の才能がある方なら、原色の『あか』に

他の色を混ぜてお好みの色を作ることはできます。

しかし、後になって色を塗り足したいと思ったときに、

同じ色を作ることは、至難のワザなんです。

まずは、調色されたペイントをお奨めします。

 左は、今回使った『オールドビレッジ・バターミルク・

ペイント』の『ウィンザー・チェアー・ピンク』です。

 

 

塗装を終えたら、ボックスの四隅に穴をあけて、ネジくぎで留めます。プラスチックが割れないよう、

下の画像のように、隅に合わせてカットしたゴムリングを咬ませるようにします。

 この4つの脚セットで、塗装を変えたりすれば、色んなハコモノをポストモダン風にして遊べます。

 

安いカラーボックスをポストモダン風に加工する、このDIYはちょっと面白そうなので、

また実験してみたいと思います。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

 

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