本の落下を防ぎたい 1
東日本大震災では、被災者の皆様が、ご自身が大変な状態にもかかわらず、貴重な記録映像を
YouTubeなどにupしてくださいました。
そのおかげで地震の凄まじさ・津波の恐ろしさを、他の地域にいる者も具体的に知る事ができました。
揺れが起こり始めてから家具などが転倒するまでの一部始終を記録した映像も多くあり、それらも参考にしながら
地震時の本の落下防止について考えました。
映像を見た印象ですが、本は最初の揺れの衝撃でいきなり落下するということはないように見えます。
しかし、今回揺れが非常に長い間続いたこともあって、本棚自体が倒れなくても、最初大丈夫だった本が最終的に
本棚から全部落下してしまうという切ない映像も散見されました。
この場合、本は揺れに翻弄されながら徐々に移動幅に余裕のある前方にせり出していき、ある揺れのタイミングで
次々に落下しているように見えます。
それを考えると、棚の本の全ての質量がそっくり前方に落ちようとする場合のエネルギーを制止できるストッパーで
なくても(その対策は最初から不可能ですが)、本が徐々にせり出す段階で、それを防ぐストッパーがあれば、
ある程度落下防止効果があるのではないかと考えました。
ヨナデン家の本棚は造り付けのため転倒の心配はないのですが、吹き抜けの壁面の一つが全て本棚になっている
構造で、そこに収めた大量の本が落下すると通路が遮断されて危険なため、本の落下防止は切実な問題なのです。
ストッパーを作るにあたって、造り付け本棚の高さの調節用に元々複数開けてあるネジ穴を利用することにします。
まず、ネジ穴のサイズを知る必要があるので、棚板の留め具のボルトを一つ外して、ホームセンターに出かけます。
大きなホームセンターのネジ売り場にはたいてい、画像のような実物のネジ山・ネジ穴見本が設置してあるので、
本棚の留め具ボルトを合わせてみて、ボルトのサイズを確認します。
ここでは、ボルトのサイズがW(ウィット)1/4(2分)であることが分かりました。
これで、W1/4サイズのボルトを利用してネジ穴に何かを固定するという手段を手に入れました。
今回は、この『何か』を、ストッパーの『アタッチメント』と呼ぶことにします。本棚の各段の両端のネジ穴にアタッチメントを
固定し、ストッパーとして働く(ことを期待している)径4ミリのビニールロープを、ピンと張った状態で張り渡すわけです。
ビニールロープは、本の出し入れに支障が無い程度には、上下に伸び縮みしてくれます。
アタッチメントです。W1/4のボルトを埋め込んであります。これは左側で、この先に右アタッチメントがつきます。
ビニールロープはピンと張った状態にするため実際の本棚の左右幅より短くしてあります。
画像から了解していただけるかはわかりませんが、今回の本棚のストッパーの作製には、”隠しテーマ”があって、
それは、
『本棚に留め具・金具的な物を出さない。本棚に本だけが並んでいるように見えるよう、できるだけ配慮をする』
ということでした。
たとえば、下の画像のような金具を使えば、もう少し簡単にストッパー機能が達成できたかもしれませんが…、
本棚は、本を手に取ったり、また戻したりを日ごろ繰り返している場所です。ストッパーは恒久的なモノになるので
毎日イヤでも見るようになります。本の直ぐ横に、何かを引っ掛けたり締め付けたりロックしたりする金属的なモノが
あるのが、なにか似合わない気がしました。それがもとで、本棚に手を出すのが億劫になったら、それこそ本末転倒
だなと思って、今回はボルトさえアタッチメントの中に隠してしまいました。
そして、やっぱり、そのことが後々手間となってしまうのですが、それについては次回。
『本の落下を防ぎたい 2 』 (ス落下防止ストッパーの取り付け工夫とパテの使い方)
『実感比較!浄水器と蒸留水器』 (水道水の放射能汚染騒ぎ以降、蒸留水器を使っているが‥)
『浴槽のエプロンを外す』 (バスルームのニオイが気になる時は要チェック!)
『フローリングの穴の修復』 (DIYのハウス・メンテナンスの定番)
『フォスナービットは”できる子”』 (目からウロコのフォスナービットの使い方)
『便利な大工道具 5選』 (使い出すと、もう手放せない!厳選・大工道具)