海外DIY系情報4月2014
4月の海外のインテリア・DIY系の話題は、1月と同様、ニューヨークのデザイナーが中心になり設立したインテリア・
デザイン系サイト、『 インハビタ(inhabitat)』 から最新記事を紹介します。
なお、以下の画像・内容ともintabita の翻訳だけでなく、元ソースや関連サイトをヨナデンが巡回して集めたものです。
見たこともない開閉をするドアが既成観念を打ち砕く
Watching This “Evolution Door” Open Will Blow Your Mind
(intabitat/ART/2014-02-11記事←link)
30秒の動画です。ドアの不思議な動きに目が離せなくなります。
2月の記事ですが、見逃していたので、今回ご紹介。
上のドアは、オーストリアの芸術家、クレメンス・トルグラー:Klemens Torggler(←link)の作品で、左リンクの
彼のサイトを見ると『Evolution Door』と呼んでいるようです。
紹介文によると、『 回転する正方形をベースにしたキネティック・アート・オブジェであり、(レールなどの)軌道を
引かずに、オブジェを横にスライドすることができる 』 と、あります。
Klemens Torggler
TORGGLER DOORS
Evolution Door, 2013
wood, steel
Foto: Akos Vincze
inhabitat の記事によると、ドアはひとつの物体のように見えるが、実際は4つの別々の三角形のパネルから構成
されているとあり、確かによく動きを見ると、回転する際に中央の2つの三角形が前方にせり出しているのが分ります。
クレメンスは、このようなキネティック・アートを一貫して作成していて、このスタイルのドアだけでなく、ロッド・システム
とか、エピトコロイド曲線・システムと名づけた様々な開閉法を考案しています。ただ、ヨナデンが見たかぎりでは、この
『Evolution Door』の動きが、家具としてもアートとしても、ずば抜けて洗練されていて素晴らしく感じました。
オールインワン家具『リビング・キューブ』
Living Cube: Multi-Functional Furnishing Provides a ‘Home in a Box’ Solution
(inhabitat/INTERIORS/2014-04-01記事←link)
『もうDIYでいいよ』では、時々 『コンパクトな居住装置』 の話題を取上げていますが、この家具もそんなテーマに
ぴったりの、42インチ液晶TVスペース・本棚・衣類クロゼット・帽子棚・靴箱・ウォークインクロゼット・上段ベッドなど
の機能が一つになった居住装置、『リビング・キューブ(LIVING CUBE』です。
スイスのデザイナー、ティル・ケネカー(Till Koenneker)による、この多機能家具は、大きさも高さも、カスタマイズ
が可能で、内部のウォークインクロゼットを、オフィス的な作業スペースにすることも可能とのこと。
上記のリンクの自己紹介では、ティルは1980年生まれ。下画像のモデルは、どうもティル自身のようです。
収納棚にも階段にも見えない不思議な『収納階段』
Mieke Meijer’s Clever Suspended Staircase Doubles as a Storage System
(inhabitat/INTERIORS/2014-03-18記事←link)
先月の記事からです。オランダのデザインスタジオ『 Studio Mieke Meijer』によるこの奇妙な階段は、
上下2つの部分から構成されています。下の部分は(おそらく固定されていない)机としても使える収納庫
もある基壇で、上の部分は上階から吊り下げられた(こちらはもちろん強固に固定されていると思います)
飾り棚としても使える階段部分です。
階段が途中で切れていることと、フレーム構造のため、階段としての存在感が希薄で、これで上階に上下
できることが、逆に不思議に思えてしまいます。
ステップ部分のオーク材と黒のスチールの角フレームが非常に美しいコントラストを見せています。
inhabitant の記事では、互い違い階段について、『Based on the samba system of alternating steps』
という表現になっていました。互い違い階段のことを、サンバ・システムと呼ぶのかな?と思って、google で
検索してみましたが、あまり一般的ではないようです。
dornob DESIGN IDEAS DAILY
『Suspended Staircase Makes
Steepness Chic & Comfortable』
ウィーンの新コミュニティー『ガソメーター(ガスタンク)』まとめ
Vienna Upcycles Historic Coal Gasometers into Amazing Urban Communities
(inhabitat/ARCHITECTURE/2014-04-17記事←link)
これはDIY系というより、歴史的建造物のリノベーションの記事ですが、個人的に興味があるので。
このリノベーションはオープンが2001年(外壁部分は1899年完成)ですので、もう10年以上経っているのですが、
いまだに話題になるのは、この産業遺跡のリニューアルが画期的な成功例だった証拠でしょう。
上画像が19世紀のガスタンクの外壁部分。直径65m、高さ72.5m、内部容量 9万㎥という、壮大な円筒形構築物。
当時は産業建築物は醜悪と見なされ、内部のガスタンク構造部を隠すために、優雅なアーチ窓のついた折衷主義的
建築様式で、この巨大外壁がなんと4基も並べて建てられました。ちなみに正面の円盤状のゲージは、時計ではなく、
ガスの容量を示すメーターが当時のまま再現されたモノとか。
intabitat
Gigantic Coal Gasometers Transformed
into Thriving Communities in Vienna
4基のガソメーター(ドイツ語のガスタンク)それぞれ、建築家によるコンペが行われました。上は、ガソメーターC棟。
オーストリアの建築家、マンフレド・ヴェドルン(Manfred Wehdorn)によるプランで、完成当時の住居区の画像です。
集合住宅は4棟それぞれの上部にあり、その他、オフィス・ショッピングモール・映画館などが併設されています。
このヴェドルンのC棟の現在の姿が、ヨナデンが写真(Gasometer のサイト:下)で判断するかぎり、10年の時を経た
現代住宅として、4棟の中で最も好ましいように感じました。
以上、最後まで読んでくださってありがとうございました。
『海外DIY系情報3月2014』 (海外のDIY系情報、定期報告2014年3月分)
『海外DIY系情報1月2014』 (海外のDIY系情報、定期報告2014年1月分)
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