小物撮影の便利モノ 2
前回に続き、小物の撮影時に重宝する便利モノを、『小物撮影TIPS』として、ご紹介します。
今回は、小物をひときわ目立たせるシンプルな背景撮影法と、撮影した画像の部分的な修正法について、
それぞれ一例づつ紹介します。
小物撮影TIPS 3
安売の不織生地で
壁床切れ目なしの
シンプル背景を実現
コーナンなどで、幅80cmの薄手の不織ラグ生地を2m程度の巻きにして、余りモノとして格安で
販売していることがあります。下の画像は一巻き500円程度で買ってきたベージュとグレーの
フェルト風の不織生地で、これを小物撮影の背景に使うと、背後の壁面から床まで切れ目なしの、
スタジオ撮影でよくある背景手法が手軽に実現できます。
DIYというほどの作業ではありませんが、棒材が生地幅から左右5cm突き出るようにしたいので、90cmに切り、
生地の端にカーペット・ピンで棒材を取り付けて、天井つっぱり型の『オートポール』の取っ手に引っ掛けられる
ようにします。左右の取っ手位置は、もちろん水平にあわせます。
この生地を、背景に使ったタイトル画像例を、以下に2例示します。
実際の大きな画像をご覧になりたい場合は、リンク先の記事へどうぞ。
ベージュの生地背景。
全体的に温かみがあり、仏像の表情とも
調和している。
より大きな画像⇒日本のお香で落ち着く
グレーの生地背景。
DOMEという南部鉄器製の香炉の黒色と
グレーの背景が調和している。
より大きな画像⇒灰をキレイにして落ち着く
小物撮影TIPS 4
ある部分だけ
レベル補正で修正する
フォトショップの基本テク
さて、こうして工夫して撮った画像ですが、いざPC画面に表示してチェックしてみると
『画像のこの部分だけが気に入らない』と思うことが良くあります。
そこで、最後の工夫として、画像加工ソフトで、部分修正する一方法を紹介します。
これは、フォトショップの調整レイヤーのレイヤーマスクにグラデーションを指定して
部分的にレベル補正する、基本的なテクニックです。
『中世風の書見台を作る』のタイトル画像を例に、具体的に説明します。
下の元画像を見てください。
右下のエッジの飾り金具の部分をもう少し目立たせたいのですが、
左上の本の頁側面を白浮きさせたくない‥。というのが課題です。
それで、調整レイヤーで主に補正して、一番下の修正画像のようにします。
では、その調整過程を見てみましょう。
まず『レイヤーパレット』で調整レイヤーのレベル補正レイヤーを作ります。
レベル補正レイヤーができた状態です。
赤で囲ったレイヤーマスクサムネールは、全体が白くなっていますが、
これは全体にレベル補正がかかるという意味です。ですから、このレイヤーを
アクティブにしておいて、ペイントツールを使えば、塗った部分だけ補正を除外
することができるのですが、ペイントツールを使うのは、ある程度テクニックが
必要で、下手をするととても不自然に見えます。
そこで、グラデーションツールを使って、
画面上で、グラデーションの方向と幅を指定して、この場合、右下から
左上にかけてグラデーションがかかるようにしました。
レイヤーマスクサムネールに補正がかかっている箇所が示されます。
これで、右下部分だけ、自然なグラデーションで明るくすることが
できました。
以上、最後まで読んでくださってありがとうございました。
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