ネット買いバウハウス 1
バウハウス・デザインは、根強い人気があります。
以前は美術館のショップや専門家具店でしか見かけなかった
のですが、今は普通にネット(web)で買えるようになりました。
それで、どんなものが、『ネット買い』できるか調べてみました。
値段ものせてあります(2013年10月5日)。全体的に高めで、
リプロダクト品だと比較的安くなっています。(中国で生産される
いわゆるジェネリック・デザイン家具は、次回話題にします)
そのアイテムの購入をお薦めしているわけではなく、アフィリエイトもしていません。リンク先で購入もできますが、
アイテムの美しい画像があったり、詳しい説明があったりするサイトを選びました。この記事のアイテムの説明は、
全てヨナデン個人の文章です。(調べた結果、リンク先の作家情報と違うことを書いていることもあります)
バウハウスって何? とおっしゃる方は、とりあえず、20世紀初頭にドイツにできた画期的なデザイン学校とだけ思って
おいてください。次回、少し話題にするかもしれません。 では、キッチン・アイテムから、はじまり、はじまり。
バウハウス・茶筒
(アレッシィ・バウハウス・アーカイヴ)
作者:ハンス・プシュレンベル
ハンス・プシュレンベルは、マリアンネ・ブラント
とともにバウハウスの金属工房で学んでいる。
茶葉を注ぎやすい特徴的な口形状。
ALESSI DREAM SIGHT ¥27,300円
(左画像は上記サイトより)
バウハウス・茶漉し2個セット
(アレッシィ・バウハウス・アーカイヴ)
作者:オットー・リットヴェーガー
ヴォルフガング・テュンベル
茶漉し器の支柱にはめ込んである円筒形の
ストッパーをスライドさせることで球形部分が
二つに割れる仕組みがシンプル。
ALESSI DREAM SIGHT ¥34,650円
(左画像は上記サイトより)
バウハウス・
シュガー&クリーマーセット
(アレッシィ・バウハウス・アーカイヴ)
作者:マリアンネ・ブラント
マリアンネ・ブラントは、金属工房唯一の女性
にして最も優れた作家のひとり。シュガーボウル・
トング、クリーマー、トレイの4点セット。
ALESSI DREAM SIGHT ¥43,050円
(左画像は上記サイトより)
バウハウス・灰皿
(アレッシィ・バウハウス・アーカイヴ)
作者:マリアンネ・ブラント
バウハウスを代表する金工作品として有名な
『茶漉しポット』(下参照)の形状を彷彿とさせる
デザイン。
NUTS ¥22,050円
(左画像は上記サイトより)
【参考】バウハウスの金属工芸
マリアンネ・ブラントの茶漉しポット(1924)
内側に銀メッキを施した真鍮製。取っ手は黒檀。
残念ながら、このポットは復刻されていないようだ。
底の足の造形が、上の灰皿の処理と共通している。
(左画像は『bauhaus 1919-1933/1992』より)
ネフ社 バウハウス・カラーコマ
(naef Bauhaus Optischer Farbmisscher)
作者:ルードヴィッヒ・ヒルシェフェルト・マック
ルードヴィッヒ・ヒルシェフェルト・マックは、
バウハウス徒弟として色彩ゼミナールを開講
するなど色彩学の造詣が深かった人。
ネフ・スタイル(naef style)¥6,300円
(左画像は上記サイトより)
ネフ社 バウハウス・チェスセット
(naef Bauhaus Schachbrett, Schachfiguren)
作者:ヨーゼフ・ハルトヴィッヒ
木彫・石彫工房の技術マイスターだったヨーゼフの
デザインで、同工房のバウハウス製品として当時
から評価の高かった製品を、ネフの品質で復刻。
ただし、驚くべき価格。
ネフ・スタイル(naef style)¥66,150円
(左画像は上記サイトより)
ネフ社 バウハウス・バウスピール
(naef Bauhaus-Bauspiel)
作者:アルマ・ブッシャー
木彫・石彫工房のアルマ・ブッシャーの手による
バウハウス製品で、これも当時から好評だった。
パッケージも当時のデザインで復刻。
ネフ・スタイル(naef style)¥18,900円
(左画像は上記サイトより)
ネフ社 バウハウス・ハンペルマン
(naef Bauhaus Hampelmann)
作者:グレーテ・ライヒャルト
作者のグレーテは当時、予備課程の学生だった。
予備課程は、ヨハネス・イッテン、モホリ・ナギ、
ヨーゼフ・アルバースなど、そうそうたる教育者が
入れ代わりに教鞭をとっている。
ネフ・スタイル(naef style)¥50,400円
(左画像は上記サイトより)
【参考】身体性と幾何学
オスカー・シュレンマーによる『トリアディック・
バレエ』のコスチュームプラン(部分/1924~26)
オスカーは舞台工房担当教授として、人間と宇宙の
幾何学的な統合を目指すダンス理論を展開していた。
上の『ハンペルマン』への影響も考えられる。
(左画像は『bauhaus 1919-1933/1992』より)
バウハウス・テーブルランプ
作者:カール・ヤーコブ・ユッカー
ウェルヘルム・ヴァーゲンフェルト
バウハウス製品としても成功した、この有名な
ランプの作者については論議があり、ここでは
2人の作者を併記しておきたい
ricasa ¥14,300円(リプロダクト商品)
(左画像は上記サイトより)
【参考】
ウェルヘルム・ヴァーゲンフェルトのガラス容器(1938)
上のテーブルランプの作者ウェルヘルムは、型成形ガラスにも
造詣が深く、スタッキングすると大小の容器がピッタリ重なる
規格型のガラス・キャニスターを、早くも1938年の段階で商品化
している。
バウハウス時代ではないが(バウハウスは1933年にナチスに
よって閉鎖される)、この時期の商品は、現在でもアンティーク
として流通している。
(左画像は『bauhaus 1919-1933/1992』より)
フォント:バイヤー・ユニバーサル
1925年からバウハウスの印刷工房で教鞭を
とったヘルベルト・バイヤーは、大文字は権威
的で時代の合理化にそぐわないとして、小文字
だけで、しかも正円と直線で構成されたサン・
セリフ体『UNIVERSAL』を設計している。
これは、それにインスパイアされたもの。
P22 TYPE FOUNDRY $49.95ドル(セット)
(左画像は上記サイトより)
【参考】バウハウスとフォント
ヘルベルト・バイヤーのUNIVERSALを紹介したが、サン
セリフ体書体では、もっと世界的に有名な書体がある。
それが、左の上の文字、FUTURA(フーツラ)である。
フォルクスワーゲンやルイ・ヴィトンの社名ロゴとしても
使われ、たぶん、あなたが朝起きて寝るまでに、この書体
を一度は目にしていると思われるほど。
この書体は、1923年にバウハウスの非常勤講師として勤めていてたパウル・レナー (Paul Renner) によって
発表されて以来、多くの派生書体が生み出され、現在世界中で使われている。
バウハウスに関係した書体では、ずばり『Bauhaus』という名前の書体もある。これもバウハウスの面影のある
優れたタイプフェイス(上)をしているが、個人的に文字が閉じず全てにスキマが開いているのがあまり好きでは
ない。そういう意味でも、上の 『bayer universal』 が、コロンといてカワイイ。
上のP22のサイトでは、その書体文字が自分で打て(上の jonaden 参照)、また、フランク・ロイド・ライト書体
や、アーツアンドクラフツ書体などもあるので、試してほしい。
なお、バウハウスの絵文字のようなものも書体(特殊文字)で、『Bauhaus Extras』 という名前。
以上、最後まで読んでくださってありがとうございました。
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