もうDIYでいいよ。

NTドレッサー・レビュー

優れた研磨ツールであるNTドレッサーをタイプ別に紹介していきます。

NTドレッサーの全商品ではなく、ヨナデンが実際にDIYで使っているタイプのレビューです。

NTドレッサー自体については 前記事『NTドレッサーは働き者』 をご覧ください。

NTドレッサーの値段は刃目によって違いますが、amazonの価格で千円前後のものを以下のリストに

載せています。amazonの価格ですが、ヨナデンの近所のホームセンターの店頭と比較すると、例えば

L-730Pの場合、amazon:¥1148円・ホームセンター:¥1164円、S-10Pでは、amazon:¥863円・

・ホームセンター:¥883円(いづれも税込。2014年5月20日現在。価格は変動する可能性があります)

で、それほど差がないか、amazonの方が若干安い印象を受けました。

ヨナデンは店頭で買う場合も、amazon で買う場合もありますが、商品を良く知っていて店頭で選ぶ必要

がなく、またamazonが配送無料である場合などに、amazon 購入も検討してよいかもしれません。

NT-Lタイプ

前回記事と重なりますが、一番重宝しているツールなので、再度載せておきます。

ヨナデンが持っているのは、NT-L-730Pという大荒目の刃がついたタイプで、10年くらい使っていて、

刃を4回ほど取り替えていますが、プラスチックの本体は汚れながらも、いまだ現役でガンバってくれて

います。このタイプが一番研磨面積が広く、NTドレッサーをそろえるなら一つは欲しいタイプです。

下にNT-Lタイプの一覧をリストしていますが、本体部分は同じで、刃の目が異なります。

替刃のL-731P(大荒目)、L-431P(荒目)、L-31P(中目)、L-231P(ヤスリ目)など、Lシリーズ

なら、どの替刃もNT-Lの本体に2本のネジ止めで取り付け可能です。ちなみに上画像左の刃は、上が

大荒目、下が中目。下画像右は替刃のパッケージです。研磨面は152mm×51mmの平面です。

このLタイプでの荒削りが効果的だった事例として、下の自宅寝室のサイドボード作成時の曲面処理について

触れたいと思います(記事『スリット家具は七難隠す』参照)。下画像のように15mm厚の板をスリット状に並べ

曲面の美しさをねらった家具ですが、ケガキに沿って糸ノコで切った扇状のパーツを組んだだけでは、微妙な

ガタガタが目立ち、ツライチにはなりません。そこで、Lタイプの大荒目で一度に4~5枚づつ、ていねいに削り、

ツラ合わせをしていきました。

するとある段階で、複数のパーツが、同じ陰影を醸し出すようになり、全体的に一枚の大きな曲面が見えてくる

ようになります。この段階で作品の質がワンランク上がったように感じ、後の仕上げが楽しくなりました。

1. NT(エヌティー) ドレッサー 大荒目 L-730P 本体+大荒目刃
研磨面サイズ:
152×51mm
大型平面
2. NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 L-731P 大荒目
研磨刃のみ
研磨面サイズ:
152×51mm
大型平面
3. NT(エヌティー) ドレッサー 荒目 L-430P 本体+荒目刃
研磨面サイズ:
152×51mm
大型平面
4. NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 L-431P 荒目
研磨刃のみ
研磨面サイズ:
152×51mm
大型平面
5. NT(エヌティー) ドレッサー 中目 L-30P 本体+中目刃
研磨面サイズ:
152×51mm
大型平面
6. NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 L-31P 中目
研磨刃のみ
研磨面サイズ:
152×51mm
大型平面

NT-Sタイプ

NT-Sタイプは、先の細った三角形平面の研磨面をもつドレッサーです。

細かい造作のある木工などに活用できます。例えば塗装前に木部表面にパテやシーラーを塗った後、

角の窪み部分に溜まった余分なパテを研磨してエッジをクッキリさせたい時など、威力を発揮します。

上画像右は、NT-S-10P(中目)タイプ、上画像左の2枚の研磨刃の上側はS-411P(荒目)、

下は中目です。荒目刃は、上半分のコーティングが取れて研磨力が落ち、取り換え時期です。

刃の先端がカギ状に引っかかり、1本のネジだけで留められる工夫がされていて、替刃はS-11P

(中目)、BS-350P(大荒目)、S-411P(荒目)、BS-3P(ステンレス中目)などがあります。

1. NT(エヌティー) ドレッサー 中目 S-10P 本体+中目刃
研磨面サイズ:
83×7~28mm
小三角平面
2. NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 S-11P 中目
研磨刃のみ
研磨面サイズ:
83×7~28mm
小三角平面
3. NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 S-411P 荒目
研磨刃のみ
研磨面サイズ:
83×7~28mm
小三角平面

NT-RLタイプ

NT-RLタイプは、カマボコ型の半円柱研磨面をもつドレッサーです。

下画像は、NT-RL-330P(中目)タイプ。刃は上下のツメで本体にガッチリ固定でき、留めネジは

底面一ヶ所にあります。替刃はRL-331P(中目)、RL-431P(荒目)などが装着できます。

研磨刃の曲面はR12.5mmの半円で、径30mm程度以上の穴の側面などを整えるのに便利です。

この、RLタイプは、ヨナデン木工でゆるやかな曲線の凹部を整える時に、大活躍しています。

例えば下画像は、 『オヒツ・パレット』 を収納するために作ったキッチンの棚ですが、このような

曲面の凹部分は、RLタイプをローリングさせながら研磨しました(『ザ・キッチン・タワー 4』参照

さらに、下画像は、『どこでも階段』 の側板にくぼみを入れることで、天板を密着したまま開くことが

できるようにした工夫ですが(『スライド丁番・収納階段』参照)、この側板の溝を研磨する時にも

RLタイプが活躍しました。

1. NT(エヌティー) ドレッサー 中目 RL-330P 本体+中目刃
研磨面サイズ:
85×24mm
円柱曲面
2. NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 RL-331P 中目
研磨刃のみ
研磨面サイズ:
85×24mm
円柱曲面
3. NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 RL-431P 荒目
研磨刃のみ
研磨面サイズ:
85×24mm
円柱曲面

NT-RSタイプ

NT-RSタイプは、RLタイプと同様、円柱状の研磨刃のドレッサーです。

曲面のRは5mmと非常に小さく(RLタイプはR12.5mm)、カマボコ型というより、棒状と言った方が

よさそうな形状をしています。

下画像は、NT-RS-310P(中目)タイプ。刃は上下のツメで本体にガッチリ固定でき、留めネジは

底面一ヶ所にあります。替刃はRS-311P(中目)、RS-411P(荒目)などが装着できます。

RSタイプは、小回りがきくので、径12mm程度の比較的小さな穴の側面を整えることができます。

1. NT(エヌティー) ドレッサー 中目 RS-310P 本体+中目刃
研磨面サイズ:
85×8.5mm
円柱曲面
2. NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 RS-311P 中目
研磨刃のみ
研磨面サイズ:
85×8.5mm
円柱曲面
3. NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 RS-411P 荒目
研磨刃のみ
研磨面サイズ:
85×8.5mm
円柱曲面

NT-RMタイプ

NT-RMタイプは、先の細った円錐曲面の研磨面をもつドレッサーです。

先が尖っているので、小さな穴の側面から使えますが、円錐形なので、円柱状に研磨したい場合には

注意が必要です。

下画像は、NT-RM-320P(中目)タイプ。刃は上のツメでカギ状に引っかけて固定し、留めネジは

底面一ヶ所にあります。替刃はRM-321P(中目)、RM-421P(荒目)などが装着できます。

円錐の根元の部分は、RLタイプと同じR12.5mmありますが、どちらかというと先の部分中心に活用

している気がします。

下画像は、地震対策用にキッチンの棚のストッパーを自作したものですが、このように小さな穴の

エッジ部分にRをつけて、なめらかに整える際にも重宝します(『DIYで食器棚ストッパー』参照)。

1. NT(エヌティー) ドレッサー 中目 RM-320P 本体+中目刃
研磨面サイズ:
85×25mm
円錐曲面
2. NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 RM-321P 中目
研磨刃のみ
研磨面サイズ:
85×25mm
円錐曲面
3. NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 RM-421P 中目
研磨刃のみ
研磨面サイズ:
85×25mm
円錐曲面

NT-Mタイプ

NT-Mタイプは、NT-Lタイプをちょうど縦に半分にした縦長長方形の研磨面のドレッサーです。

幅の狭い対象物を、長めのストロークで研磨するような場面に向いています。ヨナデンの木工DIYでは

今までそういう機会があまりなくて、手持ちのNTドレッサーの中では出番の少ないタイプですが、そのうち

このタイプにピッタリな使い方が見つかるような気がします。

下画像は、NT-M-20P(中目)タイプ。刃はNT-Lタイプと同様2本のネジで固定されています。

替刃はM-21P(中目)、M-421P(荒目)などが装着できます。

1. NT(エヌティー) ドレッサー 中目 M-20P 本体+中目刃
研磨面サイズ:
152×24mm
縦長平面
2. NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 M-21P 中目
研磨刃のみ
研磨面サイズ:
152×24mm
縦長平面
3. NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 M-421P 荒目
研磨刃のみ
研磨面サイズ:
152×24mm
縦長平面

以上、最後まで見てくださってありがとうございました。

 

 

  『NTドレッサーは働き者』 (木工DIYの研磨ツールの代表、NTドレッサーの紹介)

  『フォスナービットは”できる子”』 (目からウロコのフォスナービットの使い方)

  『便利な大工道具 5選』 (使い出すと、もう手放せない!厳選・大工道具)

  『木肌が美しい世界の木材』 (知っているようで知らない世界の銘木一覧)

  『木ぐるみコンセントタップ』 (リビングの延長タップが見苦しいので‥)

  『浴槽のエプロンを外す』 (バスルームのニオイが気になる時は要チェック!)

  『フローリングの穴の修復』 (DIYのハウス・メンテナンスの定番)