NTドレッサーは働き者
上画像は、もう10年以上は使っているヨナデン道具箱の中の研磨ツール、『NTドレッサー』のつわもの達です。
NT(エヌティー)社 は、岡田良男氏が考案した刃を折る形式のカッターナイフを、世界で初めて商品化した会社で、
後に岡田氏自身がNTを離れて創業した オルファ社 とともに、日本が誇る2大カッターナイフメーカーのひとつです。
そして木工DIY erにとっては、NT社はカッターナイフメーカーとしてより、研磨ツールの『NTドレッサー』シリーズ
の会社としてなじみがあります。
NTドレッサーはヨナデンDIYでも、とても重宝して使っています、特に曲面部分が多い作品の場合、アール部分の
荒削り段階では、これ無しでは本当に困ってしまうほど頼っています。
『ザ・キッチン・タワー 4』・『ザ・キッチン・タワー 5』 より
『玄関をクラシックモダン化 1』 より(大曲面には使用せず)
例えば、下画像はDIYで作った補助テーブルの脚部ですが、このようなエッジの曲面であれば、
NTドレッサーを含めて大体3種類程度の研磨ツールで、ノコで斜めに切断したままの状態から、
仕上げのヤスリがけの手前の状態まで進めるようにしています。
まず、NTドレッサーの中でも一番良く使うNT-Lタイプ(大型平面)の『大荒目』(下画像)の登場。
これは本当にメリメリ削れます。この時点でケガキに沿った大体の曲面を削りだしてしまいます。
次に、『ウィットサンダー(スエヒロ)』(下画像左)中目#120で、凹曲面に沿わして曲面を滑らかにし、
続いて『マジックサンダー(滝澤製作所)』(下画像右)#180・240で、仕上げ前状態まで整えます。
上の工程で、特に、NT-Lタイプの役割が重要で、後の研磨作業がすごくラクになります。
いままでの木工の経験から、NTドレッサーの長所をあげると、以下のようになります。
1)研磨面が金属で、紙・布ヤスリと比べて極めて耐久性に優れる
2)持ち手がしっかりしており、丈夫で、軽く、作業しやすい
3)本体を最初に購入すれば、替刃の交換だけで使え、経済的
4)本体(研磨刃含)が、大体千円+アルファで購入でき、比較的安価
5)木材の加工形状にあわせて、いろいろなタイプが用意されている
6)目詰まりがしにくい
上で6)に目詰まりがしにくいと書きましたが、特にパテで補正した表面を研磨して平面を出す場合
などに目詰まりすることがあります。その時は、下画像右のようにワイヤーブラシを用意しておくと
重宝します。また、金属の刃の交換時期ですが、下画像左のようにコーティング部分が取れて色が
変わってしまうようになると、極端に研磨力が落ちますので、替刃に交換した方がよいでしょう。
では、主なタイプを一つずつ見ていきましょう。
NT-Lタイプ
ヨナデンが持っているのは、NT-L-730Pという大荒目の刃がついたタイプで、10年くらい使っていて、
刃を4回ほど取り替えていますが、プラスチックの本体は汚れながらも、いまだ現役でガンバってくれて
います。このタイプが一番研磨面積が広く、NTドレッサーをそろえるなら一つは欲しいタイプです。
下にNT-Lタイプの一覧をリストしていますが、本体部分は同じで、刃の目が異なります。
したがって、替刃のL-731P(大荒目)、L-431P(荒目)、L-31P(中目)、L-231P(ヤスリ目)など、
どの替刃もNT-Lの本体にネジ止めで取り付けることができます。
ちなみに下画像左の2枚の刃は上が大荒目、下が中目。下画像右は替刃のパッケージです。
値段は刃目によって違いますが、amazonの価格で千円前後のものを下のリストに載せています。
amazonの価格ですが、ヨナデンの近所のホームセンターの店頭と比較すると、このL-730Pの場合
amazon:¥1148円・ホームセンター:¥1164円、次回紹介のS-10Pでは、amazon:¥863円・
・ホームセンター:¥883円(いづれも税込。2014年5月20日現在。価格は変動する可能性が
あります)で、それほど差がないか、amazonの方が若干安い印象を受けました。ヨナデンは店頭
で買う場合も、amazon で買う場合もありますが、商品を良く知っていて店頭で選ぶ必要がなく、
またamazonが配送無料である場合などに、amazon 購入も検討してよいかもしれません。
1. | NT(エヌティー) ドレッサー 大荒目 L-730P |
本体+大荒目刃 研磨面サイズ: 152×51mm 大型平面 |
2. | NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 L-731P |
大荒目 研磨刃のみ 研磨面サイズ: 152×51mm 大型平面 |
3. | NT(エヌティー) ドレッサー 荒目 L-430P |
本体+荒目刃 研磨面サイズ: 152×51mm 大型平面 |
4. | NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 L-431P |
荒目 研磨刃のみ 研磨面サイズ: 152×51mm 大型平面 |
5. | NT(エヌティー) ドレッサー 中目 L-30P |
本体+中目刃 研磨面サイズ: 152×51mm 大型平面 |
6. | NT(エヌティー) ドレッサー 替刃 L-31P |
中目 研磨刃のみ 研磨面サイズ: 152×51mm 大型平面 |
以下、NT-Lタイプ以外のラインアップも続いて紹介するつもりでしたが、あまりに記事が長くなってしまったので、
ラインアップは 次回記事『NTドレッサー・レビュー』 にまとめることにしました。
NTドレッサーを試しに使ってみようかな、と思っていらっしゃる方は、次回も参考にしてみてください。
最後まで見てくださってありがとうございました。
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