ベッド机を高くする 2
高さが合わなくなったベッド用テーブルの脚を DIY で『かさ上げ』して、テーブル面を高くする試みです。
ベッド用テーブルのタイプ別の長所・短所については、前記事 『ベッド机を高くする 1 』 をご覧ください。
かさ上げする高さは、220mm です。20cm程度の木工でのかさ上げは、DIYなら簡単なように見えますが、
こういうテーブル脚の継ぎ足しは、安全面に最大限の配慮が必要です。( 『ベッド机を高くする 1 』参照 )
今回のDIY では、以下のような事を決めていました。
①テーブルは叔母上宅で使われるので、かさ上げ部分の外観を、ある程度美しく、軽量・頑丈にしたい。
②実家近くの叔母上宅の作業なので、電動工具が無く、金属部分に穴を開けることはできない。
③かさ上げ部分は、東京のヨナデン宅で完成させ、現場では、簡単な工具だけで接合できるようにしたい。
③できれば、テーブル本体には手を加えず、必要であれば、元の姿に戻せるような接合にしたい。
かさ上げ部分とテーブル脚との簡単な固定法は、金属部分に数箇所ドリルで穴をあけてボルトで締める方法
ですが、上記の理由からこの方法はとりませんでした。ただし、安全面から、ボルトで締めるのと同じくらい
強度のある接合法として、下図のようなプランを考えました。
接合部に人が倒れかかる程度の衝撃があっても中折れしない丈夫な接合法として、18番(径1.2mm)のカラー・
ワイヤーを100mm幅でグルグルと帯状に締めながら巻きつけていくことにしました(上画像➁)。時間はかかり
ますが、ペンチだけで作業が可能です。上画像では、かさ上げ部分だけ巻きつけている感じになっていますが、
もちろん本体と合わせて巻きます。
中央のワイヤー固定だけだと、時間が経つと本体がズレる恐れがあるので、本体のキャスターを外したネジ穴を
利用して両端の2箇所でボルトで固定しようと考えました(上画像➀➂)。これも六角ソケットレンチだけで締める
ことができます。
この方法にすると、かさ上げ部を外してキャスターを付け直せば、元のままのテーブルに戻せる利点があります。
テーブルの脚台となる
かさ上げ部分を作る。
さて、ヨナデン宅で、かさ上げ部分を、塗装状態まで仕上げます。色は本体に合わせてダークブラウン。
木材はSPF材を使い、彫り抜き穴で接(つ)いで、しっかり組んであります。
土台にキャスターをつけることもできましたが、キャスターは必要ないという希望でつけませんでした。
左画像は、部材の上下を逆にして作業していますが、
この記事のタイトル画像でもわかるように、ワイヤーを
巻く部分がズレないように、土台に段差をつけています。
このワイヤーの帯の両端の処理のために裏側に
2ヵ所穴をあけて中にネジ釘を立たせ、ワイヤー
端を巻き留めるようにしました。
左画像のアタッチメントは狭い場所でもドライバ
が使えるL形ドライバーです
問題発生。
キャスターが外せない。
かさ上げ部材を叔母上宅に持ち込んで、いざ接合しようとした時点で問題が持ち上がりました。
本体のキャスターが、なんと、外せなかったのです。
テーブルが組み立て式だと聞いていたので、当然、キャスターもネジで留めてあると思いこんだのが、
ウカツでした。キャスターは下のように支持軸が本体に溶接してありました!!
しかたがないので、キャスターのナイロンのコマ部分は壊して取り、支持軸を、かさ上げ部分に差し込む
ことで、ズレ防止の役目をさせることにします。
テーブル本体には手を加えないという最初のプランはちょっと無理になりました。
差し込むだけだと、ボルト用の穴が少し大きく、ガタガタするので、穴のスキマをエポキシパテで固めます。
エポキシパテについては、前記事『本の落下を防ぎたい 2 』 で詳しく紹介しています。
エポキシパテは固まると金属並みの強度が出るので、しっかり動かなくなります。
体重をかけて押し付けているうちに、大体5分程度でエポキシ樹脂の硬化が始まります。30分も経つと
このままでもいけそうなほど、しっかり接合されます。しかし、もちろん強度が足りませんので、これから
ワイヤーを巻きつけていきます。
ワイヤーを帯状に巻きつけるコツは
長い束のまま巻こうとしないこと。
ワイヤーは、上で説明したように、裏の穴の中央のネジ釘にまず留めて、段差部分に沿ってグルグル巻き
していきます。
最後は、余ったワイヤーを適当にカットして、もう一方の穴のネジ釘にからませて留め、両端部は穴の中に
入れ込み、万一、針金端でケガをすることのないようにします。
今回使ったワイヤーは18番(径1.2mm)のカラー・ワイヤーで、100m以上の束です。手で曲げても大人しく
曲がってくれるのは、18番程度までで、これ以上太くなると(番数が小さくなる:針金は番数が大きいほど細い)、
あつかいが難しくなります。
巻きつける際に注意することがあります。18番程度だと、あつかい易そうなので、とりあえず、長い束のまま、
端から巻きつけようとしがちですが、これはしてはいけません。
長さの見当がつかないので、どこで切れば良いかわからないということもありますが、とりあえず巻いてみると
いうのは、ワイヤーを帯状にきっちり巻きたい時には、失敗の元になります。
何回かくぐらせているうちに、束がほぐれてきて、ワイヤーがもつれてきます。針金は一旦もつれてしまうと、
変なクセがついて、元に戻すのに、ものすごく手間がかかります(体験済み)。
こういう時のちょっとしたコツは、巻きつける対象物と大体同じ太さと同じ幅の手ごろな円筒形を見つけてきて、
それに一旦巻きつけてワイヤーを切り出すことです。
これは、2つの利点があって、
①事前に必要なワイヤーの長さの見当をつけることができるので、余分なワイヤーを取り回さなくてよいこと
②ワイヤーを巻きつけるために、機織(はたおり)のシャトルのように何回もくぐらせる場合、適度な大きさな
ので、扱いやすく、また束もほぐれ難いこと、です。
上画像のように、途中何度も締めながら、丁寧に、巻きが重ならないようにします。しばらく巻くと、本体と
非常に堅固に接合されていることが実感でわかります。
上画像で利用しているのは、昔風の郵便ポストのビニール製の貯金箱で、たまたま実家で見つけて、
大きさと軽さが使いやすかったので、ラッキーでした。
以上、最後まで見てくださってありがとうございました。
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